環境の本・市民版環境白書2017 グリーン・ウォッチ
・森里海を結ぶ[1] いのちのふるさと海と生きる

2017年07月20日グローバルネット2017年7月号

市民版環境白書2017 グリーン・ウォッチ

発行●グリーン連合

約80の環境NPO/NGOが参加するグリーン連合の発行する環境白書。「なぜ、地球環境を優先的に保全しなければならないのか」「6年が経過した福島」「主要な環境政策のレビュー」の3章、全118ページ。

第一次安倍内閣の「21世紀環境立国戦略」(2007年6月閣議決定)では、地球温暖化、資源浪費、生態系の危機を訴え、その危機を克服し、持続可能な社会を実現すると表明していたにもかかわらず、短期的経済成長を優先する現在の安倍政権下の環境政策は「世界の取り組みから遅れ、環境立国どころか、日本社会のポテンシャルを存分に活かしきれない状況を作りだしている」と指摘。日本企業が脱化石燃料の取り組みで欧米の企業に後れを取ってしまうことにも警鐘を鳴らしている。

PDF版がグリーン連合のWEBサイトより入手可能。

森里海を結ぶ[1] いのちのふるさと海と生きる

編●田中 克

東日本大震災で壊滅的な被害を受けた「森は海の恋人」運動のカキ養殖漁師、畠山重篤さんを励ます緊急支援現地研究会が2011年4月30日、宮城県気仙沼市の舞根湾の海辺で開かれた。その時の、震災で母親も失った畠山さんのあいさつ「海に恨みはない。海辺は壊れても、海と漁業は必ず復活する。ここには確かな森があるから」が、本書が編纂されるきっかけだったという。

畠山さん、編者である京都大学名誉教授、舞根森里海研究所長の田中さんら13人の筆者が「いのちのふるさと」である海への思いを語っている。漁師が山に木を植える「森は海の恋人」運動は、京都大学に誕生した「森里海連環学」、環境省の「森里川海プロジェクト」(本誌で連載中)と国家的プロジェクトに発展していくが、筆者らはこれらの活動に熱く関わった人たちばかりなので、読み応えのある一冊になっている。(花乱社、1800円+税)

タグ: