12/8(月) インドネシアNGOセミナー:熱帯林を燃やすバイオマス発電~気候、生物多様性、村人の暮らしへの影響

2025年12月02日イベント

世界有数の熱帯林大国・インドネシア。森林は温暖化の原因であるCO2の吸収・固定を担っており、熱帯林は地球規模での気候安定化や生物多様性の保全に欠かせない役割を果たしています。

インドネシア・ゴロンタロ州のペレット工場向けの伐採地(©Auriga Nusantara)

しかし近年、アブラヤシ農園開発や木材・紙パルプ向けの植林に加えて、バイオマス発電燃料のための伐採と植林地への転換(「エネルギー産業用造林(HTE)」)が急速に広がり、熱帯林を脅かし始めています。

HTEが許可された面積は、インドネシア全土で約130万ha(東京都の6.5倍)に達し、その半分以上は熱帯林を伐採して単一種の植林に変えられると言われています。

この拡大を支えているのが、日本で拡大する木質バイオマス発電の燃料需要です。これまで再生可能エネルギーの一つとして、政府の「再生可能エネルギー固定価格買取制度」で支援されてきました。

NGOの現地視察や報道から、インドネシアの燃料生産地では生物多様性豊かな熱帯林・天然林が破壊され、洪水の増加や森の恵みの喪失など、地域住民の生活にも悪影響が出ていることが分かっています。

本セミナーでは、インドネシアで森林問題に取り組むNGO Auriga Nusantara(アウリガ・ヌサンタラ)の代表に、現地で起きている問題を報告していただきます。私たちが使う「再エネ」の裏側で起きている問題を知り、熱帯林を守るために何ができるか考えましょう。

日時

202512月8日(月)18:45~20:15Zoom開場 5分前

開催方法

Zoomウェビナー

参加費

無料(要事前登録)

お申し込みフォーム

https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_cC6EuvyoRNWq8WrZ0pbhnQ

プログラム(日英逐次通訳付き)

  • 開会
  • 日本のバイオマス発電と世界の森林(地球・人間環境フォーラムより)
  • 「バイオエネルギーとインドネシアの森林破壊:日本の市場はその状況をいかに止められるか?(仮)」ティマ―・マヌルン氏(アウリガ・ヌサンタラ代表)
  • 質疑応答
  • 閉会・アクションの呼びかけ

ゲスト登壇者・団体プロフィール

ティマー・マヌルン(Timer Manurung)氏

NGO アウリガ・ヌサンタラ代表。インドネシアで20年以上活動してきた環境活動家で、違法伐採や違法野生生物犯罪の摘発に長年携わった後、2014年にAuriga Nusantaraを設立。同団体を、インドネシアでも有数のデータに裏付けされた環境アドボカシー組織に導いている。

 

アウリガ・ヌサンタラ(Auriga Nusantara

ジャカルタを拠点とするインドネシアの非政府組織。人類の生活の質を向上させるため、林業、海洋・生物種の保護、持続可能なプランテーション、責任ある採鉱とエネルギー等、インドネシアの天然資源・環境の保全に関わる問題に取り組む。目標を達成するため、データに基づいたガバナンスの改善、法執行、コミュニケーションを通じて各セクターにアプローチしている。常に調査研究を行い、より良い天然資源と環境ガバナンスに向けた政策変更を促すとともに、法的メカニズムを通じたアドボカシーを行う。NGO、学者、メディアなど、市民社会とも積極的に連携している。

主催(共催)、お問合せ

一般財団法人 地球・人間環境フォーラム (担当:鈴嶋・飯沼、E-mailevent[a]gef.or.jp

ウータン・森と生活を考える会

協力

熱帯林行動ネットワーク(JATAN

ウータン・森と生活を考える会では、下記の署名キャンペーンを行っています。ぜひご参加ください。

熱帯林をバイオマス発電のために燃やさないで! 〜東京ガス・阪和興業はスラウェシ島の天然林を破壊する木質ペレットの使用をやめてください 〜