12/20 (火) 9:30~11:00 開催 ウェビナー「ブリティッシュ・コロンビア州の森林の現在と未来~現地の森林管理・ペレット産業は持続可能か?」

2022年12月07日イベント

日本のバイオマス発電用木質ペレットの輸入元第2位のカナダ。輸入量は昨年100万トンを超えました。そのほとんどを占めるのがブリティッシュコロンビア(BC)州です。同州の原生林や天然林は、以前から、製材やパルプ用に伐採されてきましたが、その施業をめぐって地域の住民や環境団体から激しい抗議が行われてきました。

2020年4月にはBC州政府により任命された専門家による「原生林戦略見直しパネルOld Growth Strategic Review Panel)」が、一定の条件を満たす原生林の伐採の延期を提言しましたが、未だ実行されず、原生林の伐採が継続しています。

BC州・Revelstokeの内陸温帯雨林

BC州の森林の75%は北方林(針葉樹林と針広混交林から成る森林)で、無数の湿地や泥炭地などを有しています。北方林全体の炭素蓄積量は熱帯林の2倍に達するとの推計があります。また、ロッキー山脈にそって広がる「内陸温帯雨林」は地球上で唯一とされ、他に類を見ないほど多種多様な地衣類、それを食料とするウッドランドカリブーを始め、多様な大型哺乳類が生息しています。

炭素蓄積・生物多様性の視点から、この地域の原生林や老齢の天然林の保護が重要とされています。

このセミナーでは、BC州の原生林の価値とその伐採状況、同州の森林政策の課題、さらには原生林の伐採と木質ペレット生産の関係を、現地の研究者にデータを用いて解説していただきます。

【開催概要】

日時:2022年12月20日(火)9:30~11:00 BC州との時差が大きいため、朝の開催となります) 開催方法:オンライン会議システムzoomを使用(要事前登録) 同時通訳付
参加費:無料

【講演者】

  • イントロダクション 資料
  • レイチェル・ホルト氏(森林生態学者、Verdian Ecological Consulting/代表)
    「BC州の原生林の価値とその伐採状況、同州の森林政策」 資料
  • ベン・パーフィット氏 (Canadian Center for Policy Alternatives/資源政策アナリスト)
    「原生林の伐採と木質ペレット生産の関係」資料

【お問合せ】

地球・人間環境フォーラム(テレワーク中につき極力メールにてお問い合わせください)
Mail: event(a)gef.or.jp((a)を@に変える) TEL: 03-5825-9735

【主催】地球・人間環境フォーラム、Mighty Earth

【協力】ウータン・森と生活を考える会、バイオマス産業社会ネットワーク、プランテーション・ウォッチ、国際青年環境NGO A SEED JAPAN(予定)国際環境NGO FoE Japan

【講演者プロフィール】

・レイチェル・ホルト(Rachel Holt):独立系生態学者。ブリティッシュコロンビア大学で博士号を取得。原生林の生態系及びその管理に25年以上携わる。これまでに、森林に関するBC州の独立系監視機関・ BC Forest Practices Boardの副委員長、Columbia Mountains Institute of Applied Ecology理事、原生林に関するBC州の政策に専門的知見を提供する委員会・Old Growth Technical Advisory Panelの委員などを務めた。

ベン・パーフィット(Ben Parfitt): ビクトリア在住のジャーナリストで、社会・経済・環境正義に関する問題を扱う独立系無党派の研究機関 Canadian Center for Policy Alternativesの資源政策アナリスト。これまでに、水、エネルギー、林業、気候変動に関して、BC州の新聞・雑誌、オンラインの媒体、全国メディアで数多く執筆してきた。森林に関する著作として以下がある。

”Forest Follies: Adventures and Misadventures in the Great Canadian Forest” 

“Forestopia: A Practical Guide to the New Forest Economy”