10/30(木)セミナー:輸入木質ペレットの持続可能性は認証で確認できるのか?~「持続可能なバイオマスプログラム(SBP)」の分析から
2025年10月20日イベント
バイオマス発電は、経済産業省の「再生可能エネルギー固定価格買取制度」(FIT)で「カーボンニュートラルな再生可能エネルギー」として支援されてきました。主に、海外から輸入される木質ペレットやパーム核殻(PKS)を燃やしています。
「持続可能なバイオマスプログラム」(Sustainable Biomass Program、SBP)は、欧州の電力会社が2013年に設立した、木質バイオマス燃料の認証制度です。ヨーロッパで使われる産業用木質ペレットの85%以上がSBP認証を受けています。
日本のFITでも、ライフサイクルGHGを確認できる第三者認証として、そして燃料の持続可能性(合法性)の確認方法としても認められており[1]、今後普及すると見られます。
2025年7月に、当フォーラムと海外の環境NGO4団体[2]はレポート『持続可能なバイオマスプログラム:持続不可能なものを認証する』を共同で発行しました。SBPについて、原生林や老齢林からの原料調達を容認していること、“残材”の不透明な定義により丸太もペレットに加工されていること、森林の伐採やバイオマスの燃焼により生じる「炭素負債」を考慮していない等、さまざまな課題を明らかにしています。
このセミナーでは、本レポートの著者で森林管理や認証システムに豊富な経験を持つリチャード・ロバートソン氏に、分析・提言内容をお話しいただき、海外の森林に依存する日本のバイオマス発電の気候変動対策としての妥当性を考える機会とします。
[1]https://www.meti.go.jp/shingikai/enecho/shoene_shinene/shin_energy/biomass_sus_wg/pdf/024_01_02.pdf
[2]SFOC:Solution for Our Climate(韓国)、Mighty Earth(米国)、Biofuel Watch(英国)、Environmental Paper Network/Biomass Action Network
日時
2025年10月30日(木)10:00~11:00(Zoom開場 9:55)
開催方法
Zoomウェビナー(要事前申し込み)
参加費
無料
お申し込みフォーム
https://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_DWJbpCoMScCh5rqTYxHTcw
プログラム(日英同時通訳付き)
- 講演「持続可能なバイオマスプログラム:持続不可能なものを認証する」
リチャード・ロバートソン氏/森林保全コンサルタント
- コメント
内藤大輔 氏/京都大学農学研究科 森林科学専攻 助教、FSCジャパン 社会分会理事
登壇者プロフィール
リチャード・ロバートソン/森林保全コンサルタント
リチャード・ロバートソン氏は、森林管理協議会(FSC)、持続可能な水資源管理の認証制度 Alliance for Water Stewardship、高炭素貯留アプローチ(HCSA)、Assurance Service International(ASI)など、資源ベースの認証システムにおいて20年以上の上級職の経験を持つ、森林管理および権利に基づくガバナンスの専門家です。熟練のファシリテーターとして、40 以上の国々でマルチステークホルダーによる協議を主導し、複雑な森林ガバナンスの状況において、多様な視点を結集して実践的な解決策を見出してきました。同氏は、カナダの環境非政府組織にて、特に自身が住むブリティッシュコロンビア州における原生林および老齢林の保護運動を展開してきました。
主催・お問合せ
一般財団法人 地球・人間環境フォーラム (担当:鈴嶋・飯沼、E-mail:event[a]gef.or.jp)
協力
NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク、ウータン・森と生活を考える会、Mighty Earth