9/29(月)米NGO来日セミナー「米国のペレット産業と日本の再エネ-脅かされるコミュニティと森林」

2025年09月12日イベント

Drax社のAmite工場 空撮(ミシシッピ州グロスター)(c) Nico Hopkins

再生可能エネルギーの一つとして支援され、日本で急速に拡大してきたバイオマス発電。全体の約7割で、海外からの輸入燃料を燃やしています。日本の木質ペレット輸入量は昨年638万トンに達し、輸入元第三位の国が米国です。

米国のペレット工場の多くは、南東部の貧困率が高いコミュニティに立地しています。昨年の調査では、英国のエネルギー大手企業が所有する工場で過去10年間に11,000件以上という膨大な環境規制違反が判明し、住民の健康被害も明らかになっています。

同国西海岸では、計画されていた工場の環境法違反が発覚し(ワシントン州)、住民の反対により工場の建設が中止に追い込まれました(カリフォルニア州)。

このセミナーでは、南東部における環境法違反の実態と地域住民の健康・生活への影響、西海岸における住民・市民団体の反対運動とペレット産業が森林・生態系に与える悪影響について、それぞれの地域で活動するNGOから報告いただきます。

日本の政策と輸入バイオマス発電に関わる事業者にどのような行動が求められるのか、考えます。

日時

2025929日(月)15:00-16:30(開場 Zoom14:55、会場:14:45

開催方法

対面とオンラインのハイブリッド形式

・対面参加:航空会館ビジネスフォーラム5F 502号室(東京都港区新橋 1-18-1 航空会館)※地図:https://maps.app.goo.gl/9g3QuYij9k7RbdAL7

※会場定員20名。超え次第、対面参加の申し込みを締め切らせていただきます。

・オンライン参加:Zoomウェビナー

参加費

無料

お申し込みフォーム

会場・オンライン共に事前のお申し込みが必要です。

URLhttps://us02web.zoom.us/webinar/register/WN_eC8PkMPvRZy10HtJpePP6Q

※会場定員20名。超え次第、対面参加の申し込みを締め切らせていただきます。

プログラム

  • 開会 趣旨説明
  • 「アメリカ南東部の森林バイオマス-ペレット工場、汚染、排出許可違反(仮)」ヘザー・ヒラカー氏(Southern Environmental Law Center
  • 「南部のペレット工場周辺のコミュニティにおける生活への影響(仮)」ポーシャ・シェパード氏(BlackBelt Women Rising
  • 「アメリカ北西部における木質ペレットの拡大-コミュニティの反対により頓挫(仮)」ゲイリー・ヒューズ氏(Biofuelwatch
  • 質疑応答

ゲスト登壇者プロフィール

ヘザー・ヒラカー氏(Heather Hillaker

米国南部における環境と人々の保護に取り組む非営利団体Southern Environmental Law Center(南部環境法律センター(SELC))の上級弁護士。森林由来バイオマスのエネルギー利用に関する問題を専門とし、SELCの国際的・国内的な活動を主導している。

同氏はこれらの問題や、木質ペレット産業が南部地域社会に与えている多大な影響について、米国連邦政府機関や連邦議会議員と協議を重ねてきた。提言活動には、木質ペレット工場の大気排出許可における予防措置の強化と基準の厳格化も含まれる。また、木質ペレット工場の大気排出許可違反を追跡し、違反に対する執行措置を記録した一覧表も作成した。ルイジアナ州中部地区連邦地方裁判所及びノースカロライナ州最高裁判所の判事補を務めた後、2017年にSELCに加わった。フロリダ大学(文学士)及びノースカロライナ大学(法学博士)を優等で卒業。

ポーシャ・シェパード氏(Portia Shepherd

BlackBelt Women Risingの創設者兼エグゼクティブディレクター。同団体はアフリカ系アメリカ人および危機的状況にある個人を支援する非営利組織であり、2019年にアラバマ州ユニオンタウンに本部を設立した。重点分野は家庭内暴力・性的暴行、HIVについての啓発、貧困、環境問題である。木質ペレット生産が及ぼす健康被害を懸念し、アラバマ州エペスなどでのペレット工場建設へのコミュニティの反対運動に携わっている 

 

ゲイリー・ヒューズ氏(Gary Hughes

国際的NGO Biofuelwatchの共同ディレクター兼アメリカ・プログラム・コーディネータ。同組織は英国と米国に小規模なチームを置き、意思決定プロセスにおける地域社会の関与強化と、大型・産業規模のバイオエネルギーが環境と人権に及ぼす影響に関する一般市民の意識向上に取り組んでいる。氏は数十年にわたり、北米・南米全域で森林、水資源、生物多様性、鉱業、気候変動、エネルギー問題に取り組んできた。特にカリフォルニア州、メキシコ、チリでの活動が最も広範である。1988年にオレゴン大学で社会学の理学士号を、2002年にモンタナ大学の学際的環境学プログラムで理学修士号を取得した。2019年からBiofuelwatchで活動。サンフランシスコ・ベイエリア在住。

主催・お問合せ

一般財団法人 地球・人間環境フォーラム (担当:鈴嶋・飯沼、E-mailevent[a]gef.or.jp

共催

Mighty Earth

協力

ウータン・森と生活を考える会、NPO法人バイオマス産業社会ネットワーク