第13回エコプロダクツ大賞~ 17件の表彰決まる ~

2016年12月15日グローバルネット2016年12月号

最優秀4件に関係省大臣賞

11月8日、「第13回エコプロダクツ大賞」(主催:エコプロダクツ大賞推進協議会、後援:財務省、厚生労働省、農林水産省、経済産業省、国土交通省、環境省)の審査結果が発表されました。「エコプロダクツ大賞」は、環境負荷の低減に配慮した優れた製品・サービス(エコプロダクツ)を表彰することを通じ、それらに関する情報を需要者サイドに広く伝えるとともに、エコプロダクツの供給者である企業などの取り組みを支援することで、日本でエコプロダクツがさらに普及することを目的に、2004年に創設されました。

63件の中から17件が受賞

今回は63件の応募があり、審査委員会(審査委員長:石谷久/東京大学名誉教授)による審査の結果、17件の受賞が決定し、12月8日には東京都江東区の東京ビッグサイトにおいて表彰式が行われました。

このうち最も優れたエコプロダクツとして、農林水産大臣賞、経済産業大臣賞、国土交通大臣賞、環境大臣賞の4件が選ばれました。いずれも生産性や製品効率を向上すると同時に、温暖化ガスの排出量を削減し、温暖化防止につながる製品・サービスであり、今後さらに技術を高め、普及が進むよう期待されます。

また、対象に次ぐ優れたエコプロダクツとして8件がエコプロダクツ大賞推進協議会会長賞(優秀賞)に、さらに中小企業からの応募案件を対象とする審査委員長特別賞(奨励賞)として5件が受賞しましたが、いずれも省エネ、省資源、温暖化ガス排出量の削減につながるエコプロダクツです。

生物多様性に着目したプロダクツも

各大臣賞の評価は、ガイドブック(PDF版)をご覧ください。優秀賞と奨励賞については、今回は生物多様性の保全や生態系に着目したプロダクツが受賞しています。例えば優秀賞を受賞した誘鹿材「ユクル」(日鐵住金建材株式会社)は、シカを誘引することにより、列車とシカとの衝突や農作物の食害など農林業において社会問題となっているシカの獣害による経済的被害を防止することが期待できます。また、奨励賞を受賞した浮島型カメ捕獲装置~かめぽちゃ~(カメ罠工房キトー、エスペックミック株式会社)は、農業被害や貴重な水生動植物の食害による生物多様性の低下などの原因となっているアカミミガメの捕獲が可能な装置です。さらに、同じく奨励賞のHappy Elephant(ハッピーエレファント)~生物多様性の保全と持続可能なパーム油から創り出された次世代界面活性剤~(サラヤ株式会社)は、合成界面活性剤を使用せず、持続可能なパーム油認証(RSPO認証)を取得したパーム油を原材料とする天然の洗浄成分と食品成分のみで作られた分解性に優れた洗剤であり、生物多様性を考慮した製品であることが評価されました。

他にも、さまざまな環境問題を解決すべく、社会問題などにも配慮したエコプロダクツが選ばれました。それら企業の革新的な技術は、国内の温暖化防止および環境改善策に貢献していくことは間違いないでしょう。各受賞企業のプロダクツや取り組みが産業界を刺激し、さらに優れたエコプロダクツの開発が推進し、環境に配慮した事業活動が展開されるよう期待されます。

第13回エコプロダクツ大賞の詳細についてはこちら(新事務局のサイトへ移動)をご覧ください。

タグ:,